- 和訳(直訳)
次の分はドイツ語を話す地域での名前の権利と改名についていくつかの例を解説する。
1. 名前の権利
子供の名前を選択する時の親の( 34 )はイギリスとアメリカではほとんど制限がなく、ウィスキーというような名前さえも許される。もっともアメリカのミソネタ州で数字の1069を名前として許さなかったが、Ten Sixty Nineは可能かもしれない。アメリカで最も短い名前はYという。
ドイツでは子供の幸せの保護と名前の機能から生み出される法的制限( 35 )が有効である。それは命名が世間一般のしきたりと秩序を傷つけるべきではないことを堅く記している。意図的な、または全く一般的に用いられていない、もしくは特徴付けのために不適切な記号の運び手となるものはとられるべきではないことが( 36 )。特に以下の点が該当する。
1.1 兄弟が同一の名前を手にしているときや、名前に一義的な姓(例えばゲーテ、シラー)が選ばれたときに、( 37 )の機能が妨害される。
1.2 子供の幸せが損なわれる、
1.2.1 意図的なあからさまの連想(例えば閻魔)や叫び声(例えば( a ))のような、名前が言葉として適当でないとき
1.2.2 それによって例えば悪い本性を考えてしまうので、名前が道徳に関係した感情を傷つけるとき(例えば( b ))
1.2.3 例えば動物や植物の記号、並びに地名のように、名前に問題がある時(例えば( c ))
1.3 点1.1と1.2は名前が性別を一義的に示さないとき、または誤って示している時にも有効である。(性的に中立、もしくは反対の名前)
( 39 )は、少年期の第二の名前にマリアを用いた場合を除いて許されていない。
クリス、カイ、キム、トニのような性的に中立な名前はドイツとスイスでは(オーストリアは含まない)それ以上の性的な一義的な名前と一緒に許される。
両親は子供のために名前を統一することができないとき、ドイツとオーストリアでは(スイスは含まない)法廷が決定の権利を片親に与える。
2. 改名
改名は結婚と同時にあるが、多くの文化の中で異なった生活状況の変化と同時にも( 42 )。しかもその上、数多くの先住民においてアメリカ人は各々の新しい人生の一時期に際して名前を変えられる。宗教的なつながりの中で改名は特に度重なって見られる。
結婚に置ける改名は風習から発生しており、その発生以後、姓は一般の中年女性の場合は父親の姓から、結婚した女性の場合はその主人の姓から示すようになった。ドイツでは1994年から配偶者が( 43 )、共通の名前を持つ。つまり結婚相手は結婚後に出生時の性を持ちつづけることができるのだ。子供は状況に応じて父の名前か母の名前を受け取る。夫婦は夫勝間の出生時の姓を胸痛の結婚後の姓として決めることもできる。両方の出生時の姓から一緒に並べた名前は共通の結婚後の姓として選ぶことができない。名前を結婚後の姓にしない人は、すでに結婚後の姓が複数の名前からあるのではないならば、出生時の姓を結婚後の姓の前または後ろに付け加える事ができる。
- 和訳(意訳)
以下の文ではドイツ語文化圏における命名権と改名に関する例の解説を述べる。
1. 命名権
子供の名前を決める事に関する親の自由性に関して、イギリスとアメリカではほとんど制限が設けられてはおらず、ウィスキーという名前さえも許される。確かにアメリカのミネソタ州では、1069という数字を名前にすることを許可しなかった例もあるが、Ten Sixty Nineであれば許されていたかもしれない。アメリカで最も短い名前はYという。
それに対してドイツでは子供の幸福の保護と名前としての機能の点から、法的な規制が設けられている。そこでは命名によって一般的な決まりごとや秩序が損なわれないように、強く定められている。そこでは意図的な名前に与えることや全く一般的に用いられていない名前を与えること、または特徴を出すために不適切な記号を名前にはできないことが記されている。その中で特に以下のものがそれに当たる。
1.1 同じ名前の兄弟がいる場合、もしくは名前が名字にのみ使われるもの(例:ゲーテ、シラー)であった場合、名前による差異性が妨げられる。
1.2 子供の幸福を損なう可能性がある以下の場合
1.2.1 意図的につけられた、明白な連想をさせるものや掛け声のように、名前が言葉としてふさわしくない場合(例:こんにちは)
1.2.2 好ましくない本質を思い浮かべるような、道徳的に感情が傷つくような名前の場合(例:悪魔)
1.2.3 動物名や植物名、または地名のように、名前として問題がある場合(例:カモメ)
1.3 名前の性別が曖昧であるとき、または不適切なとき(どちらの性別にも取れる、または反対の性別の名前のとき)にも1.1と1.2は有効である。
後者は、少年期の第二の名前にマリアを用いた場合を除いて許されてはいない。ドイツとスイスでは(オーストリアは含まない)、クリスやカイ、キム、トニのように曖昧な性別の名前は性的に明確な名前と一緒に名づけられることが許されている。
両親が子供の名前を一つにまとめられないとき、ドイツとオーストリア(スイスは含まない)では法廷が決定権を片方の親に与えることができる。
2. 改名
改名は結婚と同時に起こるものであるが、生活環境がそれまでと異なったものに変化するときに改名をする文化も少なくない。さらにアメリカの多くの先住民は人生の天気の度に名前を変える。特に宗教に関連するものの中でよく見られる。
結婚による改名は風習であり、一般の中年女性の姓は父親の姓、結婚した女性の場合はその主人の姓によって決められた。1994年以来ドイツでは配偶者への共通の名前を持つ制限が撤廃された。配偶者は結婚後にも出生時の姓を持ちつづけることが出きるようになった。子供は状況に応じて父親か母親の名前を与えられることになる。夫婦もまた、夫の出生時の姓か妻の出生時の姓を結婚後のお互いの姓として選ぶことができる。両方の出生時の姓を一緒に並べて姓とすることはできない。姓を結婚後に変更しない人は、既に名前が複数からなるものでない場合に限り、結婚後の姓を出生時の姓の前後に付け加える事ができる。
- 設問
問1 1 Pflicht
文意から適切な言葉を選ぶ。文意と選択肢の意味の両方が分かれば簡単な問題。強いて言えば正解の選択肢1のPflichtの意味が少し難しめというくらいか。しかしこれくらいは覚えておきたい単語の部類。
問2 4 dagegen
問1同様に文意から適切な単語を選ぶ問題。文意が分かれば大した問題ではない。
問3 4 Dazu gehört
これも文意から適切な選択肢を選ぶ問題。ただしこれは選択肢が難しい。さらに空所の場所も前文との接続に当たるところにあり、文意も推測しにくい。文意から選択肢を選ぶのではなく、全ての選択肢を空所に入れて文意の成り立つものを選ぶしかない。しかし肝心の選択肢が難しい。正解はDazu gehörtだが、これを確信を持って選択が出来るならセンター試験レベルの学習はクリアだろう。
問4 2 Unterscheidung
これまでと同様に文意から選択肢を選ぶ問題。ÜberやUnterで始まる単語が並んでいるが、何てことはない。選択肢の意味が分かればいいだけ。分からなければ間違える。それだけの問題。
問5 3 Hallo-Teufel-Möwe
3つの空所にふさわしい単語の組み合わせを選ぶ。基本は文意から推測して適切なものを選ぶだけだが、空白部分が文の例となる単語になっている。つまり文意の特徴を持つ単語は何かを選び出すことになる。1-2-1文中のJamaが不明な単語だが、JamaはあくまでLautkombinationenの例。aはAusrufenの例なので正解はHalloとなる。bとcの選択肢は特に複雑なこともないのでドイツ語が読めれば難なく解ける。
問6 2 Letztere
例のごとく空所補充問題。文の前半から空所補充は許可されないもの、ということになる。選択肢を見て空所に入れると、1.どちらかは、2.後者は、3.両方は、4.前者は、という前文の内容を示すものが入ると分かる。前文は性的に中性な名前と逆の性別の名前の二つが挙げられている。更に次の文を読むと中性的な名前に関する補足が書かれている。それらの内容を理解した上で正解になるのは2。基本的にドイツ語を読めれば何の問題もない。
問7 3 Hans Maria
まず条件として1.3の内容を理解できていることが必要になる。そしてその上で適切な選択肢を選ぶものになるのだが、これは少し判断が難しい。まず1.3の内容をまとめる。1.3には命名に関する条件がいくつか述べられていて、大別すると(1)逆の性別の名前ではないこと、(2)中性的な名前(Chris、Kai、Kim、Toniな ど)の場合は性別の分かる名前を共に用いること、という二つが重要となる。(2)は言い換えれば、単独で中性的な名前を単独では用いられないということを 示す。よって選択肢1 Kaiは不正解。更に仮に二つの名前を併記していたとしても、片方は性別が明確な名前でなければならないため、両方共中性的な名前も許されない。したがっ て選択肢2 Toni Kimも不正解。残るは3と4だが、これは(1)の条件の補足として記されている「mit Ausnahme von Maria als zweiter Vorname bei Jungen」という項目が鍵になる。マリアという名前を第二の名前に用いない場合に限り、逆の性別の名前をつけることができないことになる。よって正解は3となる。ただ、極論を言えばMariaという名前が女性の名前であるとは本文中どこにも記されていないので、あくまで本文の中身だけで判断するなら4も不正解とは言えない。ただMariaが男の名前だと思ったら、それはそれで別の試験を受ける必要があることは確かだ。しかしドイツ語力以外のもので解答が変わるものが悪問であることは確かではある。
問8 3 オーストリアの裁判所は、子供の命名に意見が一致しなかったMaurer夫妻に対して、妻に命名権を与えた。
下線部の抽象表現と矛盾しない具体例を選択肢から選ぶ問題。下線部のドイツ語が読めるか読めないかもあるが、それ以上に日本語の問題。ドイツ語が読めていたのに間違えた人は、日本語が読めてないだけ。
問9 1 üblich
空所補充問題。ドイツ語が読めれば解ける。正解以外の選択肢は意味が似通っているが、正解のüblichだけ反対の意味。だからといって1を選ぶのは邪道。あくまで本文の意味から適切なのが1だというだけ。
問10 4 nicht mehr verpflichtet
空所補充問題。少し単語が難しいが、読めれば解ける。要するに選択肢の意味が分かるかどうかが問題というだけ。
1. 新しいものを強要される
2. 全く権利を付与されない
3. あらゆる場合も解放されていない
4. もはや義務を負わされていない
問11 2 結婚前に夫がSchmidt、妻がMüllerという姓である場合、結婚後、夫はSchmidt、妻はSchmidt-Müllerを性とすることができる。
本文の抽象内容から選択肢の具体例を選ぶ問題。本文ではいくつかの項目が挙げられているので、それらの項目から選択肢が適切かどうかを判断していく。まず結婚後の姓はそれぞれの出生時の姓を引き継げるとあるので、4は不適切。次に二人の出生時の姓を一緒にした姓は、二人の共通の結婚後の姓にすることはできないとあり、これにより1と3が不適切となる。更に最終文では結婚後の姓が2単語以上でなければ、結婚後の姓の前後に出生時の姓を追加できるとあるので、1は二重で不正解。残る選択肢2は問題文から判断すれば適当なものなる。
問12 1 イギリスやアメリカでは子供の命名の仕方がかなり自由であるのに比べて、ドイツでは制限が強い。 / 3 ドイツでは、結婚後に夫がMahler、妻がNeumannを姓とするならば、子供の姓はMahlerかNeumannのいずれかとなる。
内容一致問題。日本語訳をつけているので説明はしない。間違えた人は問題文のどこかを誤読しているだけ。
- 解説
特にひねりはない、ドイツ語を読めれば全て解ける。問7のみ疑問の残る問題ではあるが、それはあくまで問題に対してであり、間違えるようなものではない。ドイツ語の読解力が問われる問題といえる。ところが問題文自体は非常に難解。文法は難解というほどではないが、とにかく単語と熟語が非常に難しい。これらを理解できるかどうかが問題。逆に言えばそれだけが問題であり、つまりは少し難しめのドイツ語を読めるかどうかが分かれ目になる。難度の高い表現と単語は以下に記すので、上記の和訳と比べて読解力を磨こう。
- 単語、熟語
| 行 | 単語 | 意味 |
|---|---|---|
| 1 | erläutern | 解説する |
| 4 | Wahl | 選ぶこと |
| 5 | Einschränkung | 制限 |
| 5 | selbst | (強調する語句の直前において)…さえも |
| 6 | zulassen | 許す |
| 9 | gesetzlich | 法律[上]の |
| 10 | Schutz | 保護 |
| 11 | Sitte | しきたり |
| 13 | Kennzeichnung | 特徴づけ |
| 13 | ungeeignet | 不適当な |
| 13 | Bezeichnung | 記号 |
| 15 | derselb | 同一の |
| 20 | laut | あからさまの、公然の |
| 21 | Kombination | 連想 |
| 22 | moralisch | 道徳に関係した |
| 23 | Wesen | 本質 |
| 26 | Geschlecht | 性 |
| 27 | widrig | 反対の |
| 29 | mit Ausnahme <von> ... | …を除いて |
| 33 | gestatten | (…に…を)許す |
| 34 | einigen | 統一する |
| 39 | manch | かなり多数の |
| 40 | sogar | しかもそのうえ |
| 40 | Lebensabschnitt | 人生〈生涯〉の一時期 |
| 41 | Zusammenhang | つながり |
| 41 | häufig | たび重なる |
| 42 | Brauch | 風習 |
| 44 | bezeichnen | しるしをつける |
| 47 | behalten | 持ち続ける |
| 問1 | Pflicht | 義務 |
| 問2 | ebenfalls | 同じく |
| 問3 | versagen | (…に…を)拒む |
| 問3 | zu et.3 gehören | (…の)一部〈一員〉である |
| 問4 | Überraschung | 〈予期しないことで〉びっくりすること |
| 問5 | Möwe | カモメ |
| 問5 | Teufel | 悪魔 |
| 問6 | letzt | 後者の |
| 問6 | erst | 前者の |
| 問9 | üblich | 通例の |
| 問9 | seltsam | 奇異〈奇妙〉な |
| 問10 | zwingen | (…に…を)強制〈強要〉する |
| 問10 | berechtigen | (…に…する)権利〈権限・資格〉を付与する |
| 問10 | befreien | (…を束縛・重荷などから)解放する |
| 問10 | verpflichten | (…に[…の])義務を負わせる |