和訳(直訳)
ときどき子供たちは私のことを、創作が重いかどうか知りたいと思う。創作は全く軽くない。確かに、人は以前にいくつかの手紙を早く書いたが、それが規定どおりの詩になると、そうすればこれは既にわずかの時間を必要とする。だから詩は生きた本質になり、そこで全てが調和するのだ。私は一つの詩を2、3分で完成したことはなく、そして私は歴史に数日を必要とする。しかしよりによってこれは面白い。それはいつの時も新しい冒険であり、そして私はそれから( 37 )うまくゆくか、魅力的な場所から、( 37 )思い浮かべられ、何かまとまった全体に成長するかどうかさえも知らない。詩か歴史が完成した時、それからそこにこれらの物があり、自分の命を持っている。
先生は私を詩に運んで、そこで学校は私たちに、私たちは秋についての詩を作ることを試みるべきだと言った。当時ー私は17歳だったー私は詩を作ることが何かとてもどきどきするものであることを初めて経験した。そこで私はまだ全く知らなかったのだ。
人は書くことに対して理想を持つ。それはある大部分を理想に欠けていない。人はただ理想をしっかりと持っていなければならないだけだ。そして人が書き始めたとき、そのときにいつも新しいものが思い浮かぶ。
かなりの数の人は詩を作ることが出来るー彼はそれを試していないだけだ。そして彼が詩を作ることが出来なくなったとき、そのとき彼は恐らく絵を描くか、音楽を演奏するか、そのほかの何かが出来る。みんな一つの趣味か、さらに2、3の趣味を持つべきだ。私にとって趣味は仕事になった。そのそばで書くことはいつもまだ私に趣味のようなもので居つづけられている;私は私を楽しませることをしているだけさ。
そしてそれ以外?ああ、はい、私はもう十分な趣味を持っている。私は絵を描き、音楽を演奏する。私はよく歩き回り、とりを観察する。私は庭で仕事をして私が植えた木や花に来たミツバチや甲虫を楽しむ。そして私はイタリアとフランスに私の家族と休暇旅行に行くことを楽しむ;そこには見る物と経験するものがいつも多量にあるのだ。
この生活は何か高価なものだ。人はそのようなとても美しいものを始めることができるのだ。
和訳(意訳)
ときどき子供が私にとって作詩が難しいかどうか知りたがる。もちろん簡単なことではない。確かに人は短い時間でいくらかの手紙を書くことができるが、秩序だった詩を作るとなると、少し時間が必要になる。だから詩は調和を持つ生きた存在になるのだ。私が1、2分で詩を完成させるようなことは滅多になく、さらに物語を書くとなると数日は必要になる。しかしこの仕事は私の楽しみでもあるのだ。あらゆる場合において創作は新しい冒険である。この美しい素材から想像されたのものが、まとまりを持った全体像として完成するのかどうかさえ私は知らない。詩や物語が完成した時、それらは命を持ったものになっているのだ。
作詩は先生に教えられたもので、学校で私たちは秋についての詩を書くように言われた。当時私は17歳だった。私は詩を書くことがどれだけ驚きに満ちたものであるかを、その時に初めて知ったのだ。私はその時までそのことを全く知らなかったのだ。
人は創作に対して理想を持っている。ほとんど全ての人がこの理想を持っていると言っていい。人は理想を持って然るべきだ。そして人が創作をはじめると、いつも新しい考えが生まれてくる。
多くの人は詩を書くことが出来る。ただそれを試そうとしないだけなのだ。そして詩を書くことが出来なくなったとき、その人はおそらく絵を描いたり、音楽を演奏したり、もしくは他の何かを出来るようになるのだ。人は一つの、いやそれ以上の趣味を持つべきであろう。
私の場合、趣味が仕事になった。しかしながら、創作は今も変わらず常に私の趣味のようなものでありつづけた。私はただ私の求める楽しみを追求しているだけだ。
それ以外に何かあるか?ああ、そうだな、趣味はまだ沢山ある。私は絵を描くことをすれば、音楽を演奏したりもする。外に出歩いて鳥を観察したりもする。庭で仕事をして、私の植えた木や花に寄ってきたミツバチや甲虫の下で楽しむこともある。さらに、家族と一緒にイタリアやフランスに旅行に行くのも楽しい。そこにはいつも見るものや知るものが数多くある。
人生とはかけがえのないものだ。人はそれをとても素晴らしいものにすることができるのだ。
問題解説
問1 1. wenn man die Absicht hat, ein ordentliches Gedicht zu schreiben
1. 人が秩序立った詩を書こうという意図を持つとき
2. 人が秩序立った詩を書く依頼をするとき
3. 人が秩序立った詩を書く能力を持つとき
4. 人が秩序立った詩を書く夢を見るとき
本文と比較すれば分かるだろう。
問2 1. そうすると、やはり少々時間が必要になるのです
本文を理解していれば解ける問題。
問3 4. 物語
Geschichteの意味が問われている。Geschichteは「歴史」で間違いないのだが、それだと文意が通らない。正解はGedichtと比較した「物語」。一応辞書を調べればGeschichteには「物語」の意味も記されている。しかしそうはいってもそれを「把握しておけ」というのは少し横暴な気がしなくもない。受験生はGeschichteを「歴史」と暗記しているだろうから、いくら文意が通らないとは言っても「物語」を選ぶのは多少勇気がいる。大学入試の問題としては少し酷な気がする問題。もちろん、それが理解出来ないと文意を理解できないことは事実。
問4 1. まさにそうした作業がおもしろいのです
本文の意味を理解できていれば解ける。
問5 2 mir
語法問題。ただ空所が二つあり、どちらも正解が割れることはないため、ヒントが二つあるようなもの。第二問に比べればはるかに簡単。gelingenは「成功する」、einfallenは「(・・・の)念頭に浮かぶ」という意味を持つ。邪推すればどちらも他動詞になり、再帰代名詞で四格が入ると考えられなくもないが、それは考えすぎ。本文の流れから、成功するのも念頭に浮かぶのも客体を想定する必要はない。よって、四格の代名詞を入れるのは不適切。適切な解答は三格のmirしかない。
問6 1 作品固有の生命をもっているのです
そのまま読めばこれしか答えにならない。
問7 2 詩をつくるのが、とてもスリルに満ちた楽しい体験であること
指示代名詞の意味を問う問題。ドイツ語が読めれば解けるが、あえて説明するなら該当個所は前文の「... es etwas sehr Spannedes ist, ein Gedicht zu machen」に当たる。
問8 3 詩をつくろうと思えばつくれる人はけっこういますが、ただやってみようとしないだけなのです。
ドイツ語を読めれば分かる問題。本文中の要素を分解するなら、「①多くの人が②詩を③つくることができるー④彼は⑤それを⑥試そうと⑦しない⑧だけ」となる。1は①に矛盾、2は⑥に矛盾、4は③に矛盾。
問9 4 Hobbys
略語補充の問題。例のごとく、ドイツ語が読めているなら解ける。ドイツ語が読めていて4以外を選ぶ理屈がどう考えても思い浮かばない。
問10 3 Das Spielzeug ist schlecht und dabei teuer.
悪問。ドイツ人ネイティブの方が分からない。dabeiはdabeiであって、用法もクソもない。日本語に訳せば複数の意味に取れるかもしれないが、dabeiはdabeiだ。強いて説明するなら、dabeiはdaとbeiの複合語で、「その傍らで」で言う意味を持つ。ここでは「私にとってこの趣味は仕事になった。『その傍らで』書くことはまだ常に私に趣味のようなものでありつづけている」という意味になる。つまり「その傍らで」という意味だ。これを逆接のdabeiなどとする事自体がナンセンス。そんなものを問題にすることはもっとナンセンス。一応解答は3だが、答える必要するない悪問。
問11 3 Sie hat sonst nichts erzählt.
問10から二問連続で同じタイプのクソ問題。大学入試センターは何がしたいんだ?とはいえ、こっちは少しまともで、ドイツ人が見てもsonstは用法が複数ある。sonstの意味は大別して 1) ~以外に、2) いつも、かつて(漠然とした時を示す)、3) さもなければ、の3パターン。以下に訳を載せておくのでそれを見れば自ずと答えは分かる。
1. 彼はいつも非常に用心深い。
2. 急ぎなさい、さもなければあなたは遅れます!
3. 彼はそれ以外に何も語らなかった。
4. それは全くかつてのままであった。
問12 2 人生はかけがえのないものです。
ドイツ語が読めれば解ける、と言いたいところだが少し唐突な気もする言葉。直訳すれば解答は2しかないのだが、唐突なために少し悩むかもしれない。1は愛するという単語(Liebe)がどこにもない。3と4はKostbaresの意味を曲解したもので確かにこう読めなくもないのだが、これらの意味を文末に置いてしまうとそれまでの内容が全て台無しになる。一文の意味よりも本文全体の意味から正解は2。
問13 3、5
内容一致問題。本文の意味とそれぞれの選択肢を比較すれば分かる。そもそも選択肢は本文の一部を言い換えたものであって、それに解説をすることは意味がないと思う。
単語・熟語・表現など
- Dichte:創作、作詩
- gewiß:確実な、確かな、確かに、確実に
- mal:以前に、かつて
- Zeile:行、列、(複数で)[手短な]手紙
- ordentlich:規定どおりの、本格的な、秩序のある
- Gedicht:詩
- lebendig:生きている
- Wesen:本質、本性、存在するもの
- zusammenstimmen:(楽器が)[互いに]諧和する、(色彩などが)[互いに]調和する
- ... zu ~ brauchen:~に・・・を必要とする
- gerade:まっすぐの、まっすぐに、ちょうど、たった今、やっとのことで、よりによって
- Abenteuer:冒険、冒険的な企て
- gelingen:うまくゆく
- hübsch:見た目に好ましい、魅力的な
- einfallen:念頭に浮かぶ
- Ganze(形容詞変化):(まとまりのある)全体
- Ding:(具象的な・また人に対しての)物、(ふつう複数で)ことがら
- eigen:自分の
- ... auf ~ bringen:・・・を~に運ぶ
- versuchen:試みる
- manch:かなり〈ある程度〉多数の、(名詞的)かなりの〈少なからぬ〉数の人〈事物〉
- dichten:(詩・文芸作品を)作る
- malen:(絵の具で)描く
- musizieren:(複数の人数で)音楽を演奏する
- sonst:そのほかに
- ja:(文中でのアクセントなしで;その場で確認された事実や聞き手との共通の認識などについての話し手の様々な感情を表して)
- wandern:歩き回る
- beschäftigen:(・・・に)仕事を与える
- Käfer:甲虫
- sich⁴ über et.⁴ freuen:(すでに起こった事柄やその結果に関して)・・・を喜ぶ〈うれしく思う〉
- Strauche:潅木、低木
- Menge:量、多量、多数
- kostbar:高価な、ぜいたくな、貴重な